このセクションではクライアントアクセス用のSamba共有をすばやく設定するための Samba Druidの使用方法を説明します。
クラスタステータスツールを起動します。 クラスタデーモンが実行していることを確認します。実行していない場合は、 クラスタ => クラスタサービスを開始 と選んでクラスタデーモンを開始します。
クラスタステータスツールで、 クラスタ => 設定 と選んでクラスタ設定ツールを表示します。
エクスポートの追加 => Samba... と選んでSamba Druidを起動し、 進むをクリックして続けます。
新しいフローティングIPアドレスを付けて新しいサービスの作成を選びます。
サービス名を入力します — このサービスをクラスタ内で固有に識別するための名前です。
サービスIPアドレスを入力します — クライアントは、IPアドレス(または関連付けられているホスト名)で指定されている サーバーからファイル共有にアクセスします。 どのクラスタメンバーがSambaサーバーとして機能しているかを クライアントが知らなくて済むようにするには、クライアントシステムは、クラスタメンバーのホスト名をサービスがアクセスされるIPアドレスとして使用してはいけません。 その代わりに、クラスタ化されたSambaサービスに、クラスタサーバーのIPアドレスとは 異なるフローティングIPアドレスを割り当てます。 このフローティングIPアドレスは、共有を提供しているいずれかのクラスタメンバーに 設定されます。これにより、クライアントはフローティングIPアドレスを認識するだけで、 クラスタ化されたSambaサービスが導入されていることを認識しなくて済むようになります。
デバイス特殊ファイル名とサービス用のマウントポイントを入力します。
マウント情報 — クラスタ化されていないファイルシステムの場合、通常、マウント情報は/etc/fstabに配置されます。対照的に、クラスタ化されたファイルシステムは/etc/fstab に配置してはいけません。これは、ファイルシステムが、必ず一度に1つのクラスタメンバーにだけマウントされるようにするためです。ここに配置すると、ファイルシステムが破損したり、システムがクラッシュする可能性があります。
デバイススペシャルファイル — マウント情報は、ディスクのデバイス特殊ファイルと、 ファイルシステムがマウントされるディレクトリを指定します。
デバイスマウントポイント — 1つのSambaサービスに複数のファイルシステムマウントを含めることができます。このようにして、ファイルシステムを1つのフェイルオーバーユニットとしてグループ化できます。
共有名を入力します — クライアントがマウントポイントに照会する名前を指定します。 指定する名前に基づいて、対応する/etc/samba/smb.conf. sharenameファイルと/var/cache/samba/sharenameロックディレクトリが作成されます。 表記規則により、smb.conf.sharenameに指定した実際のWindows共有名がこのパラメータにしたがって設定されます。 実際は、個別のsmb.conf.sharenameファイルに複数のSamba共有を指定できます。 サービスあたり指定可能なSamba設定は1つだけです。 これは、最初のデバイスで指定する必要があります。たとえば、 1つのサービス内に複数のディスクデバイス(および対応するファイルシステムマウント) がある場合は、サービスのsharenameを1つ指定します。 その後、/etc/samab/smb.conf.sharenameファイルに、複数の個別Samba共有を指定して、 複数のデバイスからディレクトリを共有します。サービスのSamba共有を無効にするには、 シェア名をなしに設定します。
適用をクリックして設定ファイル (/etc/samba/smb.conf.sharename) をクラスタメンバーに保存します。
クラスタ設定ツールから ファイル => 保存 と選んでSambaサービスの設定を保存します。
/etc/samba/smb.conf.sharenameを他のクラスタメンバーにコピーします。
Sambaサービスの設定を変更するには、クラスタ設定ツールで Servicesタブをクリックし、Sambaサービスの三角のアイコン をクリックしてサービスの 子プロセスツリー全体を表示します。 各子プロセスをダブルクリックしてオプションを変更します。
<サービス>をハイライトして、 プロパティをクリックし以下のオプションを設定します。
サービス名 — このサービスをクラスタ内で固有に識別するための名前です。
フェイルオーバーのドメイン — 複数のクラスタメンバーが稼働している場合、 このサービスのSambaサーバーとなるシステムを定義します。
間隔のチェック — このサービスに関連付けられているSambaデーモン(smbdとnmbd)が実行されていることをクラスタサブシステムが確認する頻度 (秒単位)を指定します。これらのいずれかのデーモンが予期せずに終了した場合は、 自動的に再起動されサービスを再開します。0を指定した場合は、モニタリングは実行されません。 たとえば、90秒と指定するとその間隔でモニタリングが実行されます。
ユーザースクリプトのフィールドは、 なしのままにしておきます。 クラスタインフラストラクチャがNFSサービス制御とステータスのチェックを処理します。
<サービスIPアドレス>子プロセスを選んで、 サービスIPアドレスを変更し、 ネットマスクとブロードキャスト アドレスを入力します。これらはデフォルトではいずれもなし に設定されています。このフィールドをなしのままにすると、 クラスタインフラストラクチャは、サービスを実行しているメンバーのネットワークデバイス 上で設定されるネットマスクとブロードキャストIPアドレスを使用するようになります。
<デバイス>子プロセスを選び、 デバイススペシャルファイル、Samba共有名、マウントポイント、FSタイプ、 マウントオプションを変更します。
強制的にアンマウントボタンをチェックしたり、チェックを外す こともできます。マウント情報の一部として、強制アンマウントを有効にするかどうかを 指定することができます。強制アンマウントを有効にすると、 サービスを無効化または再配置するときに、クラスタサーバー上で実行している アプリケーションに指定されたファイルシステムがマウントされていると、アンマウントを続行できるようにそのアプリケーションが強制終了されます。
クラスタ設定ツールを実行してSambaサービスを設定する場合は、以下のことに注意してください。
サービスパラメータは、正しく入力してください。 Sambaパラメータの検証論理はまだ十分なものではありません。
クラスタ設定ツールを使用してSambaサービスを設定したら、 クライアントと目的の認証方法に従って、各サービスの/etc/samba/smb.conf.sharenameファイルを調整することを 忘れないようにしてください。
smb.conf.sharenameファイルを他のクラスタメンバーにコピーすることを忘れないようにしてください。
クラスタインフラストラクチャは、サービスを開始した時点でSamba のロック ディレクトリを生成することに留意して下さい。
Sambaサービスを削除した場合、クラスタ設定ツールはこのファイルを自動的に削除し、 サイト固有の設定パラメータをあとで使用できるようにこのファイルを維持します。