8.2. 基本設定

Red Hat Enterprise Linuxは、多様な方法で設定することができますが、設定は以下の2つの主要カテゴリに分類できます。

ここでは、負荷分散クラスタについて、及びRed Hat Enterprise LinuxのLinux Virtual Serversによる負荷分散クラスタの設定方法を説明します。

8.2.1. Linux Virtual Serverによる負荷分散クラスタ

ホストするサービス(ウェブサイトやデータベースアプリケーションなど) にアクセスする外部ユーザーにとって、Linux Virtual Server (LVS) クラスタは 1つのサーバーに見えます。しかし、現実的には、そのユーザーは実際には 一組(2台)の冗長 LVS ルータの背後にある複数サーバーの1つのクラスタにアクセスしています。 この一組の 冗長 LVS ルータがクライアント要求をクラスタシステム全体に均等に配信します。 負荷分散、クラスタ処理されたサービスにより、管理者は標準的なハードウェアとRed Hat Enterprise Linuxを使用して、継続的且つ整合性のあるアクセスをホストするすべてのサービスに対して実現することができ、 またアベイラビリティ要求にも対応することができます。

LVSクラスタは、少なくとも2層で構成されています。第1層は、同じような設定の2台のLinuxマシンまたはクラスタメンバーで構成されています。 この2台のマシンのうち1台が、LVS ルータとして機能し、 インターネットからの要求をクラスタへ割り当てるよう設定されています。 第2層は、リアルサーバーと呼ばれる複数マシンの1つのクラスタで構成されます。 リアルサーバーが重要なサービスをエンドユーザーに提供するのに対し、 LVS ルータはこれらのサーバー間の負荷分散を行ないます。

LVS クラスタ処理の詳細概要については、第9章 を参照してください。