12.7. 設定ファイルの同期

プライマリLVSルータの設定後、クラスタを起動する前にバックアップLVSルータにコピーする必要がある設定ファイルがいくつかあります。

コピーする必要があるファイルは、以下のとおりです。

誓要項目重要
 

Piranha 設定ツールを使ってクラスタを設定する場合、/etc/sysctl.confファイルと、 /etc/sysconfig/iptablesファイルは、 変更しません

12.7.1. lvs.cfファイルの同期

LVS設定ファイル/etc/sysconfig/ha/lvs.cfを作成または更新した場合は、バックアップLVSルータノードに必ずコピーしなければなりません。

警告警告
 

アクティブLVSルータとバックアップLVSルータの両方に、同一のlvs.cfファイルがなければなりません。LVSルータ間でLVS設定ファイルが一致していないと、フェイルオーバーができません。

コピーする最善の方法は、scpコマンドを使うことです。

誓要項目重要
 

scpコマンドを使用するには、バックアップルータ上でsshdが稼働している必要があります。LVSルータ上で必要なサービスを適切に設定する方法については、項10.1 を参照してください。

rootユーザーで、プライマリLVSルータ上で次のコマンドを実行して、ルータノード間でlvs.cfファイルを同期させます。

scp /etc/sysconfig/ha/lvs.cf n.n.n.n:/etc/sysconfig/ha/lvs.cf

上記のコマンドで、n.n.n.nはバックアップLVSルータの実IPアドレスに置き換えます。

12.7.2. sysctlファイルの同期

ほとんどの状況で、sysctlファイルを変更するのは1回だけです。このファイルは、ブート時に読み込まれ、カーネルにパケット転送をオンにするよう通知します。

誓要項目重要
 

カーネルでパケット転送が有効になっているかわからない場合は、項10.5 を参照して検査方法を確認した上で、必要に応じてこの重要な機能を有効にしてください。

12.7.3. ネットワークパケットのフィルター処理ルールの同期

iptablesを使用している場合、 バックアップLVSルータ上の該当する設定ファイルを同期させる必要があります。

ネットワークパケットフィルタールールを変更した場合、プライマリLVSルータ上で以下のコマンドをrootユーザーで実行します。

scp /etc/sysconfig/iptables n.n.n.n:/etc/sysconfig/

上記のコマンドで、n.n.n.nはバックアップLVSルータの実IPアドレスに置き換えます。

次に、バックアップルータに対するsshセッションをオープンするか、rootユーザーでバックアップルータにログインして、次のコマンドを入力します。

/sbin/service iptables restart

該当するファイルをバックアップルータ上にコピーしてから、該当するサービスを起動する(詳細については、項10.1 を参照)と、クラスタを起動する準備が整います。