2.6. クラスタデーモンを設定する

Red Hat クラスタ マネージャでは、クラスタの動作を監視する次のようなデーモンを提供します。

これらの各デーモンは、クラスタ設定ツールを使用して 個別に設定できます。クラスタデーモンプロパティダイアログボックスに アクセスするには、クラスタ => デーモンプロパティ と進みます。

次のセクションでは、クラスタデーモンのプロパティを設定する方法を説明しています。 ただし、デフォルト値はほとんどの設定に適用することができ、 変更の必要はないことに注意してください。

2.6.1. clumembdを設定する

各クラスタシステム上で、clumembdデーモンは、 ポイントツーポイントのイーサネットラインを介してハートビート(pings)を接続されている クラスタメンバに発行します。

図 2-8. clumembdを設定する

注意注記
 

ブロードキャストのハートビートとマルチキャストのハートビートの 両方を有効にすることができますが、 この機能の少くとも1つは使用してください。

チャンネルボンドされたイーサネットインターフェースを介したマルチキャストハートビートでは、 フォールトトレランスに優れ、可用性に重点を置く場合におすすめです。

clumembdデーモンには以下のようなプロパティを指定することができます。

2.6.2. cluquorumdを設定する

タイブレーカーIPアドレスが指定されていない2つのメンバのクラスタでは、 cluquorumdデーモンは定期的にタイムスタンプとシステム状態を プライマリ及びシャドウ共有パーティション上の特定エリアに書き込みます。 また、デーモンは他のメンバのタイムスタンプとシステム状態の情報を プライマリ共有パーティションから読み込みます。プライマリパーティションが壊れている場合は、シャドウパーティションから読み込みます。

図 2-9. cluquorumdを設定する

以下のようなcluquorumdデーモンのプロパティを指定することができます。

2.6.3. clurmtabdを設定する

clurmtabdデーモンは、サービスのマウントポイント上の プライベートコピーを付けて、/var/lib/nfs/rmtab内の NFSマウントエントリを同期します。clurmtabdデーモンは、 NFSエクスポートがあるサービスが実行中のときのみ実行します。

図 2-10. clurmtabdを設定する

以下のようなclurmtabdデーモンのプロパティを指定することができます。

2.6.4. clusvcmgrdデーモンを設定する

各クラスタシステムで、clusvcmgrdサービスマネージャデーモンは、 サービスを停止、開始することでクラスタメンバシップ内の変更に応答します。 複数のclusvcmgrdプロセスが実行されているのに 気づくことがあるかもしれません。別々のプロセスが開始停止監視の各動作に対して引き起こされます。

図 2-11. clusvcmgrdを設定する

以下のようなclusvcmgrdデーモンのプロパティを指定することができます。

2.6.5. clulockdを設定する

clulockdデーモンは、クラスタメンバによってアクセスされるファイル上の ロックを管理します。

図 2-12. clulockdを設定する

以下のようなclulockdデーモンのプロパティを設定することができます。