10.4. Piranha 設定ツールの利用制限

Piranha 設定ツールでは、有効なユーザー名とパスワードの組み合わせを入力するよう要求されます。ただし、Piranha 設定ツールに渡されるデータはすべて通常の文字列なので、このツールに対するアクセス権は信頼するネットワークか、ローカルマシンだけに制限することをお勧めします。

アクセスを制限する最も容易な方法は、Apache HTTP サーバー に組み込まれているアクセス制御機構を/etc/sysconfig/ha/web/secure/.htaccessファイルを編集することにより使用することです。サーバーはディレクトリにアクセスするたびに、.htaccessファイルをチェックするので、このファイルの変更後、piranha-guiサービスを再起動する必要はありません。

デフォルトでは、このディレクトリに対するアクセス制御は、ディレクトリの内容を誰でも参照できるように許可されています。デフォルトアクセスの設定内容は、以下のとおりです。

Order deny,allow
Allow from all

Piranha 設定ツールに対するアクセスを、localhostだけに制限するには、.htaccessファイルを変更して、 ループバックデバイス(127.0.0.1)だけに許可します。ループバックデバイスに関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux リファレンスガイドネットワークスクリプトを参照してください。

Order deny,allow
Deny from all
Allow from 127.0.0.1

この例のように、特定のホストまたはサブネットにアクセスを許可することもできます。

Order deny,allow
Deny from all
Allow from 192.168.1.100
Allow from 172.16.57

この例では、IPアドレスが192.168.1.100のマシンと、172.16.57/24ネットワークに接続しているマシンだけが、Piranha 設定ツールにアクセスすることができます。

注意注意
 

Piranha 設定ツール.htaccessファイルを編集することにより、 /etc/sysconfig/ha/web/secure/ディレクトリ内の設定ページに対するアクセスは制限されますが、/etc/sysconfig/ha/web/ディレクトリ内にあるログインページとヘルプページに対するアクセスは制限されません。/etc/sysconfig/ha/web/ディレクトリに対するアクセスを制限するには、.htaccessファイルを/etc/sysconfig/ha/web/ディレクトリに作成し、order行、 allow行、deny行の内容を/etc/sysconfig/ha/web/secure/.htaccessファイルと同一に設定します。