データの整合性を確保するには、サービスの実行とサービスデータのアクセスを一度に 実行できるのは1つのメンバだけにします。クラスタハードウェア構成での電源コントローラ (電源スイッチとも呼ばれる)を使用することにより、メンバが、フェイルオーバーのプロセス中、他のメンバのサービスを再開する前にそのメンバの電源を切り替えることができるようにします。 これにより、複数のシステムが同時に同じデータにアクセスすることによってデータを壊すのを 防ぎます。必ず必要なわけではありませんが、あらゆる障害状況下でのデータ整合性を保証するために 電源コントローラの使用をおすすめします。 ウォッチドッグタイマーは、サービスフェイルオーバーの正常な動作を確保するための 各種電源コントローラのオプションです。
クラスタのハードウェア構成に1つまたは複数の電源コントローラが含まれる場合、 以下のように任意のメンバの電源コントローラに接続を設定します。
電源コントローラの接続を設定したいメンバを選択して、子プロセスの追加 をクリックします。電源コントローラダイアログボックスが、 図2-15のように表示されます。
コントローラがシリアルポートを介してメンバに接続されているのか、 ネットワークを介して接続されているのかによって以下の情報を指定します。 電源コントローラへのシリアル接続は2つのメンバのクラスタでのみ有効なことに 注意してください。
フィールド | 説明 |
---|---|
タイプ | シリアル電源コントローラのタイプです(Red Hat Enterprise Linux 3 でサポートされるのは rps10のみ)。 |
デバイス | この電源コントローラの親メンバにある物理デバイスで、電源コントローラが差し込まれています。 /dev/ttyS0から/dev/ttyS9のうちどれかに該当 している必要があります。 |
ポート | 指定されたデバイスに接続されている電源コントローラ自身にあるポート番号です。 |
オーナー | デバイスを制御または所有するメンバです。 オーナーは、このデバイスの電源をオフにできるメンバです。 他のメンバ名に自動的にデフォルト設定します。 このフィールドは編集できません。 |
表 2-1. シリアル電源コントローラを設定する
OK.をクリックします。
ファイル => 保存と選択して、 クラスタ設定への変更を保存します。