キックスタートインストールを開始するには、 Red Hat Enterprise Linuxブートディスク(フロッピー)、Red Hat Enterprise LinuxブートCD-ROM、 Red Hat Enterprise LinuxCD-ROM #1、 からシステムをブートして、ブートプロンプトで特別のブートコマンドを入力しなければなりません。 ksコマンドライン引数がカーネルに渡ると、 インストールプログラムがキックスタートファイルをさがします。
キックスタートファイルが 項9.8.1で示す ようにブートディスク(フロッピー)にある場合は、 ドライブにあるフロッピーでシステムを起動して、 次のコマンドをboot:プロンプト で入力します。
linux ks=floppy |
linux ks=floppy コマンドは、ks.cfgファイルがフロッピーディスクのvfatファイルシステムまたは ext2ファイルシステムにあり、Red Hat Enterprise Linux CD-ROM #1 からブートする場合にも使用できます。
代わりのブートコマンドは、Red Hat Enterprise Linux CD-ROM #1を ブートしてフロッピーディスク上にあるvfatまたはext2 ファイルシステムのキックスタートファイルを取り出します。 実行するには、次のコマンドをboot: プロンプトで入力します。
linux ks=hd:fd0:/ks.cfg |
キックスタートでドライバディスクを 使用する必要がある場合は、dd オプションも指定します。例えば、 ブートディスクをブートしてドライバディスク 使用するには、以下のコマンドをboot: プロンプトで入力します。
linux ks=floppy dd |
キックスタートファイルが 項9.8.2で示す ようにブートCD-ROMにある場合は、CD-ROMをシステム に挿入してシステムをブートし、次のコマンドを boot:プロンプトで入力します (ks.cfgはキックスタート ファイルの名前)。
linux ks=cdrom:/ks.cfg |
キックスタートインストールを開始するその他の オプションは以下の通りです。
インストールプログラムは、キックスタートファイル としてNFSサーバー<server>上の <path>ファイルを検索します。 インストールプログラムはDHCPを使用してイーサネットカードを 設定します。たとえば、NFSサーバーがserver.example.comで、 キックスタートファイルがNFS共有の/mydir/ks.cfg にある場合、正しいブートコマンドは ks=nfs:server.example.com:/mydir/ks.cfg となります。
インストールプログラムは、キックスタートファイルとして HTTPサーバー<server>上の <path>ファイルを検索します。 インストールプログラムはDHCPを使用してイーサネットカードを 設定します。たとえば、HTTPサーバーがserver.example.comで、 キックスタートファイルがHTTPディレクトリの /mydir/ks.cfgにある場合、正しいブートコマンドは ks=http:server.example.com:/mydir/ks.cfg となります。
インストールプログラムは、/dev/fd0 にあるフロッピーディスク上のVFATかext2ファイル システム上でks.cfgファイルを検索します。
インストールプログラムは、キックスタートファイルとして /dev/fd0にあるフロッピーディスク上の <path>ファイルを検索します。
インストールプログラムは、<device> 上にファイルシステムをマウントし(VFATまたはext2 であることが必須)、キックスタート設定ファイルとして、 そのファイルシステム上で<file> を検索します(たとえばks=hd:sda3/mydir/ks.cfg)。
インストールプログラムは、ファイルシステムから <file>ファイルを読み込もうと します。マウントは行なわれません。キックスタートファイルが すでにinitrdイメージ上に存在する場合は、 通常、この方法を使います。
インストールプログラムは、キックスタートファイルとして CD-ROM上の<path>ファイルを 検索します。
ksを単独で使用した場合、 インストールプログラムはDHCPを使うようイーサネット カードを設定します。 キックスタートファイルを共有しているNFSサーバーからのようにDHCPレスポンスの"bootServer"からキックスタートファイルが読み込まれます。 デフォルトでは、bootServerはDHCPサーバーと同じです。 キックスタートファイルの名前は次のいずれかです。
DHCPを指定し、bootfileが「/」 で始まる場合は、DHCPで入手するブートファイルがNFSサーバー 上で検索されます。
DHCPを指定し、bootfileが/ 以外の文字で始まる場合、DHCPで入手する ブートファイルがNFSサーバー上の/kickstart ディレクトリ上で検索されます。
DHCPでbootfileを指定していない場合、 インストールプログラムは /kickstart/1.2.3.4-kickstartファイル を読み込もうとします。ここで、1.2.3.4 はインストール先のコンピュータの数値 IPアドレスです。
インストールプログラムはこのネットワークデバイスを使って、 ネットワークに接続します。例えば、eth1デバイスを通してシステムに 接続されている NFSサーバ上のキックスタートファイルでキックスタート インストールを開始するには、boot:プロンプトで コマンドの ks=nfs:<server>:/<path> ksdevice=eth1を使用します。